From folly to follies : discovering the world of gardens

著者 Michel Saudan, Sylvia Saudan-Skira
出版社 Evergreen
刊行年 1997
ページ数 ix, 237 p.
サイズ 35 cm
ISBN 3822882755
解説 B+ カバー・本体とも目立つイタミなし・並本

西洋のフォリー、庭園の写真集

フォリーからフォリーへ： 庭園の世界を発見する

自然を楽しみ、文化史に興味を持つすべての人のために作られたこの図解ガイドは、ヨーロッパで最も美しい庭園のいくつかを読者に案内する。編集者は、あらゆるタイプの庭園に見られるはかない特質を捉えようとしている。

庭園は心の鏡である。いつの時代も、人間が自然や環境とどのような関係にあるのかという、尽きることのない問いを映し出してきた。16世紀以降、建築家、画家、庭園デザイナーたちは、高貴な顧客のために、自然を自分たちの秩序と美の概念に従わせようと試みてきた。

噴水、路地、彫像を備えたフィレンツェのメディチ家の庭園を原型として、同様の「魅力的な欺瞞」、すなわちフォリーがイギリス、フランス、ドイツで造られた。訪問者は、これらの庭園を遊歩道に沿って巡り、途中の魅力的なステーション（遊び心のある水場、洞窟、ニンフ、パゴダ、小寺院など）を目指した。その意図は、あらかじめ決められたルートをたどり、造園家の隠された目的をゆっくりと明らかにしていくことにある。

本書の読者は、何世紀にもわたって受け継がれてきた庭園の数々--イニシエーションの道、知識への道、自由主義的な旅程を辿り、幻想の庭へと導かれる。

未発表の写真、現代の版画、図面が収録された本書は、どの庭にもある、短命で儚いものを捉えている。庭園文化のあらゆる側面が検証され、壮大な官能体験へと変貌する。フランスの小さな隠れ家的パヴィリオンから、英国庭園の独創的な高揚感、そして古代の香りを漂わせる人工的な廃墟をちりばめた幻想的な19世紀の庭園まで、読者を色彩豊かな発見の旅へと誘う。

20230728